雨降る中、新大橋通りにて

イカの刺身@ゑびす

 GW明けで、3日働いて直ぐまたお休みという方も多いのでしょうが、ワタクシの勤める会社では、会社のカレンダーで休みが決まっていて10日の土曜日も出勤日なのでした。とはいうものの、取引先も殆んどが休みなので電話も掛かってこないし、コチラから掛けても繋がらないで空しくコール音が鳴り続けるだけ。
 そんな時、昨日貰った黒糖キャラメルを口に放り込み、少し溶けたところで、グニグニと噛み掛けた時、悲劇は起こりまして、ご想像通りの結果となったのです。そう、歯の詰め物が取れてキャラメルにくっついてしまったのです。グニッと噛んだ時に、金属の感触が歯にあり、ガリッと音が響きました。幸い直ぐに摘出しましたが、残ったのは甘いキャラメルの後味の悪さ。
 暫らく気分が落ち込み、それでも。周りの方のアドバイスで早めに直しておいた方が良いとのことで、付近の歯医者を検索すると、何件かヒットし上から電話してみると、最初の歯医者はどうもお休みのようでしたが、二軒目で受付嬢が出ました。直ぐに見てくれるということで、上司に言って歩いて行きました。外れてしまったかぶせ物は合わせてみると、噛んでしまったお陰でなのか、少し歪みが出てしまい、少しガタツキがありそのまま接着しても直ぐに取れてしまう可能性が高いとのことで、二十数年来のお付き合いを解消、別の方法を選択することと相成りました。そうは言っても、診察は直ぐにしてくれたのですが、治療は直ぐにできないので、午後に来るか、後日来ますか?とのことで、午後改めて訪れる事になり一端帰社。昼ごはんを食べても、ポッカリ空いた穴に物が詰まり、奥歯にモノの挟まったような、というフレーズが頭をよぎります。
 午後指定の時刻に再訪し、20分程で治療は完了。舌で触っても何の違和感も残りません。こうなると現金なもので、今夜はどこで飲もうかと考え出します。
(後述のお店の厚揚げ) そうして、終業時間が参りました。ワタクシの属する会社は京葉道路船堀駅(都営新宿線)の間にあるので、バスで北に向かえばJR新小岩駅、歩いても船堀駅まで15分弱といったところですが、帰りのことを考えると新小岩で飲むことが多いのです。しかし、この間船堀で飲む事があり、チョッと良さそうな居酒屋さんがガード下に見えたので、行ってみることにしました。しかし、そのお店はあいにくお休みのようで、手前のお店も、良さそうなのですが口開けで暇そうな店主と目が合ってしまい、何だか入りづらくなってしまいました。そんな訳で、その当たりをグルリと回り、別の方向に歩を進めました。南の方に何軒か焼き鳥屋さんがあったように記憶していたのです。
 船堀街道をやや南下したあたりに有りました、もつ焼き屋さん。ホッピーは置いていないとのことで、チュウハイなら有るよということで、頂くことにしました。もつ焼きが\160〜200ぐらいで、一皿3本ということで、んじゃ一皿は\540から?と思うとオーダーに二の足を踏んでしまいます。まさか3本で\160というのは考えられませんからね、炭火焼のお店では。すると、一品料理で、ガツ刺しがあるので、それにすることにして、チュウハイをグビリ。
 全般的に単価が高く、トーンダウン。別にお金がないというわけでもないのですが、適正単価というものがあると思うのですが、船堀あたりでこの価格というのはナァというのが、正直なところ。そうは言っても、早速出されたガツ刺し\600は歯応えもほど良い感触で、中々の内容でした。チュウハイ2杯とガツ刺しでサッと切り上げ、次のお店へ。
 新宿線で二駅、大島駅で降ります。ここもあまり馴染みのない土地で、普段車で移動すると、夕方なんかは良さそうなお店がチラホラ見えます。うっすらとしたそんな記憶を頼りに、地下鉄を出て探してみます。最初は東大島方面に戻りますと、さほどピンと来なくて、丸八通り方面(西)に向かい、赤提灯のともるお店に。
 商店街の入口でしたが、まだ暇そうなお店で、チョッとやっちゃったかナァといったところですが、先ほどのお店よりは良心的な価格設定。ここでもホッピーは扱っていないので、引き続きチュウハイを頂きます。少し甘めの味で2杯目はお茶ハイにしてしまいましたが。お通しの肉じゃがをつまんで(あまり好きではない)、待っていると、やげん(鶏軟骨)が焼けてきました。コリコリとした食感が良いですね。チョッと甘くなった口を、お茶ハイでリセットし、厚揚げを頼みます。これまた、洒落たような豪快な良く判らない盛り付けで(上の写真参照)、中々良い感じです。お店の人の感じもいいのですが、雨降りの土曜の夕方、お店は込み合うわけでもなく静かな時間が流れて行きます。
 さて、今回の目的は、いつも通り掛かると良さそうだなと思っていた、『ゑびす』さんです。Sposta90さんの記事の中でも出て来るのですが、気になっていた一軒です。先ほどのお店から西に移動し、丸八通りを越え夕闇にポッカリ浮かぶ明かり。亀戸ぎょうざさんの隣りですね。ガラリと開けると、ん〜何とも言えず、大好きな空間。ひとりでに、笑みがこぼれてしまいます。傍から見ているとアブナイだろうな。ズラリと並ぶ品書きを飽きずに眺めます。この感じは、住吉の高島屋さんに近いものがありますが、ここは丼物もある万能型。いや、良いお店です。最初っからココへ来れば良かったですね。イカの刺身を頂いて、いささか少し酔いの回ったワタクシは、その空間の雰囲気を楽しみ、次はいつ来ようかと漠然と考えながら、聞くともなく常連さんと、女将さんの交わす会話を聞き流し、ゆったりした時間を過ごしたのでした。
■ゑびす
■住所 東京都江東区大島4-8-8
■TEL 03-3681-6823
■営業時間 17:00〜24:00
■定休日 火曜日