チャイルド44、レイン・フォール他
勤めている会社の社長氏は以前大酒飲みだったそうですが、ワタクシが途中で入社する前に飲み過ぎで身体を壊してからというもの、すっかりお酒は控えて飲みに行っていた時間、何もすることがなく、それまで好きだった読書の時間がそれ以前にも増して増えたそうです。そんな訳で読み終えた本は各方面、読むジャンルによって引き継がれていくようで、ワタクシのところには海外のサスペンスもの、スリラーものを中心に回って来ます。
『読んだ本』とうことでカテゴリー分けした中で前回はと言いますと、五月からですから、実に久し振りですが記録として残しているので覚書に。
- 作者: トム・ロブスミス,Tom Rob Smith,田口俊樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/08/28
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話自体もテーマが深刻でかつ猟奇的なもので、最初のスピード感は遅々として読み進めるのはやや時間を要しましたが、後半は一気に読み進められるほど面白い作品でした。
- 作者: デヴィッドヒューソン,山本やよい
- 出版社/メーカー: 武田ランダムハウスジャパン
- 発売日: 2008/10/10
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- 作者: トロイクック,Troy Cook,高澤真弓
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2008/09
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- 作者: ジョゼフガーバー,Joseph R. Garber,熊谷千寿
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本の表紙デザインを見ててっきり旅客機の乗っ取り事件ものかと勘違いしてしまったけれど、最初の10何ページを読み進める内に全く違うので、あれ?と思ってしまいました。老練な元工作員が再びその手腕を買われて、もう一度ある任務に就くのですけれど、それが大きな陰謀を隠蔽する工作で・・・という筋書きですが詳しくはもちろん言えませんね。
それよりも老練な工作員であるから、結構年配のはずなのにコンピューターは使いこなすは、ロッククライミングはするは、激しい銃撃戦を展開するはであまりにスーパーマン的な要素が強く、都合良く展開するくだりはいかにもアメリカ的です。面白いには面白かったけれども。
- 作者: クライブ・カッスラー,ジャック・ダブラル,浅田隆,黒原敏行
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- 作者: バリーアイスラー,池田真紀子
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また以前ににこけんのM代さんとMKさんと共に映画を見に行った時に映画の予告編でこれが
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前回でのヒロイン役は、主人公ジョン・レインの死という偽装の結末を事実として受け容れることが出来なくて、ついに再会を果たすのですが、遂には別れることを受容する。しかしジョンは任務の途中で巡り会った新たなロマンスを孕む関係の女性と出会うのですが、前作でのヒットを受けて気を良くしたのか続編を匂わす記述も見受けられます。きっと作者の頭の中で次のストーリーを思い描きながら書き進めていたのでしょう。
- 作者: ジェイムズ・グレイディ,三川基好
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最後の方は次第にエスカレートする主人公の暴力的な衝動は抑えきれなくなり、意外と言えば意外なラストなのですが、最後は力尽きてかなり端折った印象を抱きました。物語が過度に偏り過ぎてバランスの取れなくなった自転車のように、描くのが困難になったのかなと思います。それにしても同じ警察や暴力シーンの描き方でも上記のアメリカ人のバリー・アイスラー氏と日本人の馳星周氏ではまるっきり違うのが興味深かったです。どちらも面白い小説ですが似たようなジャンルながら、重なり合うことのないベクトルの描き方です。
継承者の印 (傭兵代理店) (祥伝社文庫―傭兵代理店 (わ7-4))
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一言で言うと海外小説のこうした軍物・作戦物が大好きな人が自分でも書いてみようと挑戦した、という感じでフワフワしていて現実感に乏しい描写が目に付きます。ワタクシ自身戦闘はもちろん経験はないのですが、どこかで読んだ知識を詰め込んだような描写を読むと、かつて読んだグリーンベレー経験者の体験談・ルポあたりの焼き直しのような錯覚に陥りました。
ということで、今回これは、と広くおススメできるのは『レイン・フォール』『ハード・レイン』『奪回指令』あたりでしょうか。