上野・御徒町飲み屋歩き

ザーサイ@ひなどり

 ということで、新しいSPユニットを手に入れたので三日連続オーディオネタの記事が続いたのですけれど、これらは全て土曜日一日の出来事。日々は確実に過ぎているのであります。
 日曜は家から出ずに引きこもって、SPを鳴らしておりました。すると色々と欲しいものが出て来てしまったので、週が明けて月曜日、中一日で再び仕事上がりに秋葉原に出陣、今年に入ってもう既に4回目です。
 岩本町駅から書泉ブックタワーの角を曲がり、通りに出るとそのまま駅の前を通り過ぎトモカ無線へ。ここは種々雑多なプラグ類やケーブルが手に入ります。目当てのものの値段をチェックして次のお店へ移動*1。オヤイデ、千石、秋月といつも回るお店で欲しい部品を調達しつつ、大急ぎで品物をチェック。高架下の部品屋さんはどんどん閉店時間を迎えて店仕舞いが始まっていますから焦ります。

 それでも何とかあちらこちらと寄りながらも必要なものが揃ってひと安心、あとはお酒を飲むだけです(爆)。先週は万世橋方面でしたから、今回は上野方面に行ってみましょう。中央通りを末広町方面に向かって秋葉原の街を振り返りました。
 ここからいつもは大体御徒町の駅方面に横へ横へと通りをクネクネ歩くのが常ですが、今回はいつもはあまり行かない、中央通りの向こう側(西側)も視野に入れて移動です。いつもは行かないところを歩くというのは、新たな発見があったりして面白いものです。

 あっちへブラリ、こっちへブラリと普通に歩けば5分ほどのところを15分近く掛けて歩くのですから非常に効率が悪いのですけれど、こうした街歩きはやめられません。いつも思うのですけれど万歩計を着けていたら歩数も数えられるのに、と。いわゆるウォーキングのようなスタスタリズミカルに歩く訳ではないので、健康的かというと疑問もありますがねぇ(笑)。何だかぼやけてしまいましたが、湯島駅のある交差点の春日通りの一本南側の中通り。スナックやら居酒屋から飲み屋さんが混在していてワタクシ好みの横丁スタイルです。

 そんな中にこれは、と思う一本筋が通ったようなお店を発見しました。『奥様公認酒蔵』が肩書きの『岩手屋』さんという古典的な居酒屋さんです。窓越しに覗くと、キリっとした御主人がカウンターに立ち、やや敷居が高そう。お客さんも品良く、それでも賑わっているようなのでそれほど意識することもないのかもしれませんが、ワタクシにはまだ早いような気がしましたがいかがなものでしょう?すぐ近くにも2号店というか、ありましたが今度行ってみたい気がしました。








 そこから春日通りに出ると、賑々しくネオン輝く夜の街です。でも今は夜がまだ早いせいか、人出もまばら。少し寂しい気もしますが、自分だってこうした所を飲み歩くほどの財政事情でもないのでパス。いやいや、ワタクシには赤提灯の居酒屋や立ち飲みがお似合いなのですよ。実際むしろそういったお店がすきなのですし。
 再び裏路地に紛れ込むと、ほぼ初めて歩く横丁ですが大体の様子が判って来ました。少し南に戻り向こうに目をやると秋葉原の電気街が見えました。
 真ん中辺りに見えるのが『肉の万世』のビルです。ここから見るのは初めてのことですから思わずカメラを構えてしまいました。中央三井信託銀行の裏辺りです。この辺りは丁度飲食店も少し途切れる辺りで回りはひっそりした印象があります。
 中央通りの向こう側に見える松坂屋の南館と本館の間を抜けて、吉池の辺りに出ます。突き当りには以前も寄らせて頂いた串煮込みの『金魚』さん。でもこの日の気分は煮込みでスタートという気分ではないので今回は遠慮しておきます。

 線路沿いに北へ向かうと『アメ横』の文字が輝くアメ横の南の玄関口が見えて来ます。ここら辺まで来ると頭の中の記憶を辿り一軒目の候補のお店も幾つも出ては消えます。近くに辿り着くと、他のお店を思い出しそちらへ足が向き、を繰り返してどんどん歩いてしまいました。これだけ歩いてきたのでまずは『味の笛』で刺身で一杯、と考えて来たのに、足が疲れてきて立ち飲みが楽しめそうにないのでまずは座りたいという欲求が勝り、結局手堅く『ひなどり』さんに到着。


 いつものように賑わっておりますが、カウンターにはなんとか隙間を見つけて席を確保出来ました。中国か台湾の女性が中心の店員さんたちが忙しく立ち動く、気取らない焼き鳥・もつ焼きのお店でホッピーが楽しめるお店です。もちろん他のお酒も充実していて、ワタクシの好物のレバ刺しが非常に廉価で楽しめるので、ついつい足が向いてしまいます。
 驚いたことにこの間王子で飲んでいた時に、たまたま隣り合わせたお客さんがやはりレバ刺し好きの方で、方々のみ歩いているとのことでしたが、こちらのお店の名前が出て来て良く知っているなぁと思いつつ飲んでいたのです。
 まずはホッピーで喉を潤し、レバ刺し¥150(驚)をつまみに選びます。お通しは小さいものの、ひじきの煮物が出されました。レバ刺しの写真を撮っていると、レバ刺し食べるのは初めてなの?と年嵩の店員さんに聞かれてしまいました。そういう訳ではないのですけれどもね(苦)。こうして食べ物の写真を撮る光景を見るのが珍しいのでしょう、にこけんの飲み会にきたらきっと驚くことでしょう、フフフ。
 カシラとガツを塩で焼いてもって中身をお替わり。のんびりとこうして飲むのも良いものです。焼き鳥・もつ焼きのお店ですが、中華の炒め物やつまみもあるのでその中からザーサイも追加してカリコリとした歯ざわりを楽しんでお会計は¥1,500ほど。
 お次は、以前昼間にフラリと入った近くのラーメン屋さんで見つけたレバ刺しを食べに行くかとも思いつつも、初志貫徹、やはり魚をつまみに一杯やりたくなって久々の『味の笛』に行くことにします。
つと、ABCマートの角を過ぎ高架下の『たる松』さんを曲がって、と歩を進めると何だかいつもと違います。何があったか、おそらく居酒屋さんだったのでしょうが、いつの間にか丸井の近くにあった立ち飲みの『たきおか』さんが支店を出しているではありませんか(驚&嬉)。

 結構人で埋まっているので今回はパスをさせて頂いて、『味の笛』に到着。コチラのお店も御徒町、神田とお店がありますがお店としては御徒町のお店はその経営母体の吉池さんのお膝元ということもあってなのか、間口からは想像出来ない懐の深さで大勢のお客さんが思い思いに楽しんでおります。魚屋さん直営ということもあって新鮮な魚は刺身や焼き魚が種類豊富に揃っていて、それに合わせる日本酒も酒どころ新潟の銘酒が豊富にそして格安で楽しむことが出来ます。
 ここへ来るとついつい頼んでしまうワンパターンの越の白鳥(はくちょう)一合¥290と鮭の西京焼き¥200。これをつまみに酒をあおれば至福の時が訪れます。焼き魚は全て焼いてあるものを発泡スチロールの皿に載せて、レンチンしてくれるのです。所要時間は30秒から一分程度でどんどん客を捌いていきます。老練の店員の客捌きは見ていて潔く、気持ちが良いものです。カップも全て使い捨てのパーティータイプ。これはゴミを大量に出し資源を無駄にするという意味ではペケなのですけれども、洗い物に水や洗浄機のお湯、電気代を掛けないという点では非常に割り切ったやり方で、特にこちらのように経営母体で使うポリ容器等と同じ仕入れが出来る器類を使うというのは、むしろ合理的なやり方とも言える気がします。 お客さんはこうしてカウンターにずらりと並んだ料理の中から食べたいものを選んでその場でお会計。温めて食べるものは自動的にレンジに入れて温めてくれます。

 この日は酔った勢いでどういう訳だか早い時間にラーメンが食べたくなり、ついつい食べてしまいました。『大ふく屋』さんという見慣れないお店が出来ていて、店頭に掲げられた提灯に『せたが屋』の文字が見えるので、なにか関係があるのでしょう。重厚中華そばというものを注文しながら、この辺りにしばらく来ていなかった時の経過に思いを馳せるそんな夜でした。

*1:こちらのトモカ無線さんは比較的遅くまで開いているからです