神田『酔ってけ』にて

ささ身明太焼き

 ここのところ、よく出没している秋葉原ですけれども木曜日の夕刻にも訪れて色々な部品を購入してきたのは先日の記事で述べたとおり。
 その帰り道というのはいくつもの候補があります。一番多いのは御徒町・上野方面ですが、西に向かえば御茶の水(これは坂を上がらなければならないので歩いて行くには、最も可能性が低い)、東に向かうと浅草橋、南に下れば神田、ということでここのところご無沙汰していた神田へ向かうことにしました。

 今回は鈴商さんの帰りということもあり、万世橋を渡るのではなく昌平橋を越えて行きました。こちらの方が圧倒的に人通りが少なく歩きやすいためです。橋を越えてすぐの道を左に折れ曲がり、線路沿いの道を東に進みます。この辺りは少し前に歩き回って知ったのですが、古く貴重な建築物が残っている町並みを楽しむことが出来る場所でもあります。
 ということで、今回は夜の『神田 まつや』さんをパチリ。蕎麦屋さんにもかかわらず、昼間からお酒が楽しめるお店としてつとに有名です。つまみ類も充実しているということですけれども、ワタクシは全て伝聞で知っているものの、実際には入ったことがないのですね。蕎麦屋で酒を愉しむなんて、まだワタクシには早過ぎるような気がして、気後れがしてしまいます。

 靖国通りに出ると、その辺りを巡って見ましたが通りの向こう側が良さそうで須田町の交差点を渡ると急に幾つもの飲食店が出て参ります。『神田一安い店 とうきょう』という看板もデカデカと目立つお店。日替わりでサービスメニューが目白押しです。まず一軒目、入りたいのは山々ですがまだ何となく歩き回りたい気のほうが勝り、今回は遠慮しておきます。付近には落ち着いた佇まいの飲み屋さんから、『良心的な店』と題されたお店があったりとなかなか興味深い町並みに変貌してきました。 どんなお店なのか気になってドア越しに中をのぞいて見ましたが、割と普通の居酒屋さんのようで、大勢のスーツ族が楽しそうに飲んでおりました。これも次回以降の宿題とさせて頂きましょう。ここは中央通りから一本中に入った通りですが、そそられるお店がいくつも出て来て決めかねてしまう位です。

 お店をチェックしながら再び中央通りに出ると、神田駅方面に向けて歩きます。これまた風情のある建物が、と思うとうなぎの『神田 きくかわ』というお店が見えます。以前両国駅のガード下に立ち飲みのうなぎ屋さんがあったのですけれど、そこのご主人が『きくかわで修行していた』との話をしていたのを憶えていたので、それがここかと思いました。立ち飲みのうなぎ屋さんなのに、土用の日という大変混雑するにもかかわらず、作り置きをせずに蒸しから始めて丁寧に焼くのを見て融通を利かせれば良いのにと思ったのですが、職人ならではのプライドだったのでしょう。

 そこからは神田駅はすぐです。というよりはもう既に地下鉄の出入り口は神田駅の表示が出ています。いつも来るルートとは違うと街の見え方もまた異なった印象に変わります。いつもなら秋葉原から線路沿いに着たりするのが多いです。

 線路沿いに横道を入るとJR神田駅北口。何回来ても神田駅というのは捉えどころがないなぁと思っていたのですけれど、やはりそれぞれの特徴が何となく朧気ながら掴めて来たような気がします。どこも同じような切り口に感じましたが、やはり東西南北の顔というものが見えます。

 辺りを歩いて見ると、古い記憶が甦り確かこの辺りにと依然入ったお店を思い出しました。立ち飲みと書かれているのに、普通にスツールが完備されている居酒屋さんだったり。その裏路地を見つけて満足すると、手前の角にある居酒屋さんの立て看板にふと惹かれました。なんとなく一度は通り過ぎたのですけれど、戻って見るとなかなかの内容です。飲兵衛自分の勘を信じて入って見ることにします。『酔ってけ』というお店です。実は後で知ったことですけれども、この方この方は前日辺りにこのお店の上の中華料理屋さんで飲んでいたようです。
 さてその『酔ってけ』さんの時間限定、お得なセットメニューを注文しました。ドリンクはホッピーが選べました^^b。白か黒か問われましたので、黒ホッピーもあるようです。お通しはキャベツの炒め物。鷹の爪が散らしてありましたが、ピリ辛というほどでもありません。マグロかたこブツを選択できましたがこの日はマグロがxだったようでたこブツにしてもらいました。ブツとは言っても刺身用の素材から切り出しているのでお得なようです。





たこブツでホッピーを飲んでいると、串焼きも焼けてきました。お任せで2本付いて来ますが、この日は正肉とカシラのようでした。これはガスではなく炭火で焼かれていました。右隣りの先客はお会計を済ませて席を立ちましたが、¥640だとかで一杯と何かつまんだだけのようでした。
 左隣りのお客は焼き方の店員さんと何やら近くのお店の噂話をしていますが、何処とは具体的な名前が出ないので非常に気になるものの、まどろっこしさだけが残ります。 





そうこうしている内に、カウンターの中から店員さんが『魚、オ待マタセシマシタ』と声を掛けてくるではありませんか。へ?とビックリしたのですが明らかにワタクシに向けてのお皿なので驚きながらも受け取り、振り返って壁に貼られたお得メニューを再度見ました。

 17時から19時までですが、Aセットとして

  • 小鉢
  • マグロぶつ又は、たこブツ
  • 日替わりおまかせ串焼2点
  • 焼き魚*1

にプラス飲み物

  • 生ビール・サワー・焼酎のいずれか一杯

という非常に内容の濃いものです。今までこうした晩酌セットを色々なお店で楽しませてもらいましたが、たいていは串焼き、もしくは串揚げ2本にキャベツぶつ切り、ドリンク一杯というのが多かったように思いますけれども、ん〜、これは非常にタンパク質中心ですが充実の内容です。ついついこれほどのつまみを前にして逆上気味にホッピーが進んでしまい中を二杯お替りしてしまいました。
 と、最終的にはささ身明太焼きも追加。セットだけでは悪いですからね、とまんまとお店の戦略にホイホイと引っ掛かってみるとしましょう。程なくして焼かれてきたささ身明太焼き¥160。一本からでも注文を受けてくれるのは一人で飲むのにはありがたいです。見た目もきれいに仕上がりこれを平らげてすっかり満足し次のお店へ行きましょうか、まだ夜は始まったばかりです♪

*1:Bセットは焼き魚をもち豚鉄板焼辛味噌煮変更したもの