新SPユニットの2WAY化

メイン・サブ比較

 ということで、前回最後に申し上げたように新ユニットを使ったSPの2WAY化を図ってみました。つまり今回のユニットはウーファーユニットなので低域が出るのに高域が物足りないので、高域が出るユニットを追加するということです。高域が出るTW(Tweeter)の手持ちは、昔使ったFostexのFT38Dというユニット、同じくFT96Hというユニットがあります。前者はドーム型のTWでクロスオーバーが低く取れるのが利点。後者のホーンユニットの音離れの良さの魅力も捨てがたいですけれど、『4LL 04』の能率85dBに比較して、100dBとかなり能率的に違いがあるし、再生周波数帯域も4KHz〜33KHzとかなり高めで、推奨クロスオーバーも8.0kHz以上とこれは組み合わせるのも大変です。ということで前者で組み合わせるのが無難なようです*1

 先日買って来たものの壊してしまいオヤイデさんで交換してもらったコレットチャック式のRCAプラグとNeutrikのXLRプラグを使用したケーブルを作りました。今回初めて使ったコレットチャック式のRCAプラグですけれど、作りはなかなか良いですね。ニヶで¥880、組み立てて接続する時にボディを回転させ確実に締め付けることができるので、接続の確実性が増します。NeutrikのXLRに関しては、同じ規格のITTキャノンのプラグと較べてスマートな外観で作業性はこちらの方が上のような気がします。後は好みで決めたらヨロシイかと。

 このケーブルを使ってプリアンプからベリンガーのチャンネルデバイダーDCX2496に接続します。ワタクシのプリアンプ・マランツDAC-1には出力は2系統持ち合わせているので、メインのシステムへの接続を残したまま、別にも出力できるので大変便利なのです。ここから、低域用にマランツのデジタルアンプDA55、高域用にヤマハのB−4(二台持っているのでメインのシステムとは別に使用)へと接続。とこんな感じで組み上がりました。ケーブルの取り回しが見えていることに関して、ツッコミは無しの方向で(笑)。
 B-4からは低域の『4LL 04』へベルデンの8470、DA55からは高域のFT38DへとCraft QLX*2でそれぞれ接続。

 久し振りにDCX2496に電源を入れてセッティングを開始しますが、これがまた自分でもビックリするぐらいすっかり忘れています(爆)。それでも何となく四苦八苦しながらも何とか完了。2WAYですから低域と高域だけ振り分ければOK。実はこれに先立ってTWに元々付けていたコンデンサー8μFにより、2500Hzのカットオフで簡易的に接続していたのですけれど、それほど違和感もなく聴けていました。
 チャンデバで同じクロスオーバーに設定、音出しです。パワーアンプのボリューム*3の関係、入力のゲイン、出力のゲインの関係もあるので一概には言えないのですけれど、パワーアンプのボリューム位置は絞り気味、チャンデバで入力は15dBでMaxに、逆に出力は絞りました。85dBと92dBという能率の差はどこででも調整できますから聴感で合わせていきます。
 そこでTWとウーファーのクロスオーバー周波数を決めてみます。グイと上げてみたり逆に下げてみたりとここら辺はデジタルのチャンネルデバイダーならではの特性を活かして、いかようにも変えられます。元の2500Hzよりももう少し下げておおよそ2KHzに近い1.98KHz*4に設定。少しスッキリした音に変化しました。クロスオーバーを高めにすればウーファーにVo.の帯域を割り当てることになり、逆に低くすることによりTWに割り当てることになります。
 こうしてパッシブからアクティブへとフィルターが変わりましたが、やはりコンデンサー、抵抗といったパッシブ・ネットワークよりもアクティブ・ネットワークの方が鮮度の良い、パリッとした音が楽しめます。これでしばらく聴いてクロスオーバーの値を決めてパッシブでも組んで比較してみるのも面白いですね。

*1:FT38Dの再生周波数帯域は600Hz〜25KHz、推奨クロスオーバーは1KHz以上。能率は92dB

*2:これはメインのTWにも使用

*3:パワーアンプ側からするとつまり入力のゲイン調整

*4:DCX2496ではこうしたキリの良い数字はに指定できない場合も多々ある