赤城山に向かって

石臼@草月 

 足利市駅で合流したワタクシ達は、駅前のセブンイレブンで飲み物を調達してから、赤城山の方角へ向かいました。渡良瀬川を越えると桐生方面へ車を走らせます。この通り(群馬県道・栃木県道67号桐生岩舟線)はかつて仕事で何度(大袈裟ではなく100回以上)も通り慣れた道ではありますが、しばらく時も経過したのであちらこちらでお店も潰れていたり、新しくなっていたり、また道自体もきれいになっていたりと新しい発見があります。
 桐生は都市計画が進み全く知らない道が出来ていてビックリ、街自体がかなり近代化された印象を持ちました。
 桐生市街を離れて国道122号線に出ると、今ではみどり市、旧大間々の町中を経由していよいよ山の方角へ向かいます。
 今回の大きな目標は、温泉に入るということ。普段お疲れのMさんも温泉が大好きで二人でかなりあちこちに出掛けております。今回はどこにしようかと打ち合わせている時に、Mさんの希望で冷鉱泉滝沢温泉というところに行くことにしておりました。このまま順調に行けばお昼頃には到着しそうなんですけれども、空腹で温泉に入るのも落ち着かないので通り掛かった蕎麦屋さんで昼食をとることにしました。

 看板を見つけ、え、こんなところにという感じの場所にお店はありました。『草月』というお店で道路から坂を下って駐車場が広がります。お店の建物、池と敷地内にあるのは普通ですが、駐車場にワンボックスの軽、キャンピングカー、果てはこんな油圧ショベルまでが置いてありなかなかこちらの御主人多趣味というか、アクティブな自作派のようです。池には金魚から鯉まで飼われていました。

 お店の横の蕎麦打ち小屋に御主人らしき人が居て、お店に入ると奥さんに迎えられ、先客は4人連れが一組。11:30過ぎでまだ混む前なのでしょう。メニューを眺めてどれにしようかしばし。ワタクシはそれほど10割を尊ばないので、最初から八割狙いですが五割もあるので、普通盛り(それぞれ¥800と¥500)で食べ比べをしたい気分です。Mさんはお店のおススメの八割と十割の『蕎麦のあわせ盛り』の大盛り¥1,300にするようです。
 しかしながら、ワタクシの目論みはハズれて五割は用意していないとのことでしたので、八割蕎麦の大盛り¥1,000に変更します。
 御主人はどこかへ行ったまま奥さんが調理場で天ぷらを揚げ始め、まだ暫らく掛かりそうなので店内を眺めます。ワタクシの後ろには石臼が二基置いてあったり、何かの仁王像や馬頭観音像が伏鐘や古い大正琴と置いておかれていてなかなかにワンダフルなインテリアになっています。

 ようやく先客の蕎麦が運ばれてきて、そろそろお次はワタクシ達の番。十割蕎麦はたった今打ち立てを運んで来て茹でるのでこれは運が良いです。
 ひと呼吸あってようやく運ばれて来ました。小鉢に水そばがひと口入っていて、蕎麦はやや少な目の印象。撮影が済むと早速ひと口すすります。少々太目の麺は噛み応えがあります。比較の為にMさんに十割りを少しもらいましたが、こちらは更にボキボキとした噛み応えです。しっかり噛まないといけない、そんなお蕎麦でした。

 蕎麦湯はかなり濃い目の部類に入るでしょう。普通に茹でただけのお湯ではなく後から蕎麦粉を足している雰囲気です。蕎麦つゆはしっかり出汁が効いていて良いのですが、かなり食べる方で使ってしまっていたので、蕎麦湯で割りながら飲むには足りなくなり残念。でも蕎麦湯だけでも楽しめました。蕎麦湯も二杯しっかり飲んで、さてお次はお待ちかねの温泉へ向かうことにしましょう。
草月 本店
(続く)