・・・そして、再び南千住

迫力のかき鍋

 北極会(北千住を極めてみようとする会)ということで北千住の名居酒屋の一つである『大はし』さんを訪れたいたワタクシ達(with ぽぱいさん)でしたが、この日は北極会のメンバー達の参加が少なく不本意ながらもう一人やって来ることになっているRちゃんも『にこけん』のメンバーであるので今回は北極会というよりは『ミにこけん』の色合いが濃くなっていました。ということなら、とぽぱいさんにご相談です。
 今回はわざわざぽぱいさんに来てもらったのに北極会のメンバーが殆んど来られなくて申し訳ない、申し訳ないついでに北千住ではないのだけれど、隣りの南千住に今ワタクシのイチオシの居酒屋があるのでそこへ行きませんか、と申し上げると快く応じてくれました。8時過ぎに来られそうというメールのRちゃんにはすぐさま集合場所の変更しJR南千住に来てもらうことになりました。

 『大はし』さんを出て北千住駅に戻りJR常磐線で南千住へひと駅移動しながら、南千住そして山谷についての話を語ると思い掛けなくぽぱいさんも非常に興味を惹かれた地域だということで、その昔に車でわざわざ出掛けたことがあったそうです*1。ということでそこで飲むなんて、とアルコールのせいばかりではないのでしょう若干テンションも上がり気味。一応念のためお店に連絡して混み具合をチェックすると3人で予約を入れてもらえました(嬉)。これで一安心です。南千住の駅に降り立ったワタクシ達はRちゃんを待ちながらその辺りを歩き回ってみます。

 南千住は今ではJR常磐線の他に、地下鉄日比谷線つくばエクスプレス線も乗り入れる今では大変便利な街となり、BiVi南千住といった商業施設や高層マンションも続々と建てられる駅の北東地域に較べて、我々が降り立ったのは駅の西側、タクシー乗り場と駅ビルとは言えないものの飲み屋さんが幾つも入った面白い建物があり、そこがまた南千住らしいといえばらしいのです。言われて初めて気がついたのですけれど、『ホイスの店』というのは珍しいですね、『うぐいす酒場』ということは皆さんマイクを片手に盛り上がっているのでしょうか?
 しかしそう時間を潰して居てもなかなかRちゃんから連絡が入らず、確認のTelをしてみると会社を出るのが遅くなってこれから出るということだったので、我々は先にお店に向かうことにしました。タクシーで東浅草2丁目の交差点に向かってもらいます。泪橋の交差点を越えて吉野通りをひたすら南下するだけなんですが、これが意外と歩くとあるので移動にはタクシーが楽チンです。 交差点を右に(西に)曲がってすぐに停車してもらってもワンメーター、運転手さんに申し訳ないですねぇと言ってお金を払います。暗いあまり人通りの無い街角にポッカリ浮かぶ頼もしい灯り、先週も来ましたが再びやって来ました『丸千葉』さんです。初めて来たぽぱいさんは電柱の住所表示からお店の外観までバシバシ写真を撮っています。*2予約してある時間に少々遅れてしまったので早速入ることにしましょう。


 お店はいつものように大繁盛、盛況なのは良いことです。テーブル席は無理だったのでカウンター席に横並びで、とお店の看板であるやっちゃん(若旦那)に申し訳なさそうに案内されます。そんなこと無いんですよ、こちらこそ少々遅れてしまって。
 おびただしい数の手書きのお品書き、コの字型のカウンター、向こう側にテーブル席、奥には広い厨房と、これは大きさこそ違えどもさっき行って来た『大はし』さんにそっくりだねぇ、とぽぱいさんが看破。そういわれてみるとそうですね、流石です。四つ木の『ゑびす』といい、ワタクシはこうしたお店が好きなのでしょう。
 ぽぱいさんからのリクエストでまぐろとアジの刺身盛り¥700を。他の居酒屋さんと較べると値段だけ見るとチョッと高めのように感じますが、この量を見れば納得のお値段でしょう。質的にも問題なし。ワタクシはいつも来ると三点盛り¥800を頼んでしまうのでこれは逆に新鮮な感じがしました。 笑い豚というブログをなさっているぽぱいさんですから、面白いものを見つけるのが大変好きなんです。メニューに書かれていたことも見逃しません、『ごまあへ』¥300。でもお店のやっちゃんも聞こえていたのかわざわざ、『はい、ごまあへね』と言いながら置いてくれました。黒胡麻で合えたホウレン草は小鉢にタップリ、ヘルシーな感じがたまらないですね。先程の『大はし』さんが一人客でいくつも料理を選びやすいのに対し、ここ『丸千葉』さんでは、一人で来るとあまり品数は進まないかもしれません。というのも、こちら『チャンボメンチ』*3¥500のこのボリューム。普段メンチカツはトラウマがあるので食べないことにしているのですけれど、今回はあまりにその佇まいが美味しそうに見えたのでついつい箸を伸ばしてしまいました。これがまたデカイのですね、15・6cmx8cmほどもある小判型で三つに切り分けられていたのは、三人で予約したせいでしょうか。思い切ってかぶりつくとジューシーで唸ってしまいました。また付け合せも、キャベツはもちろんのこと、グリーンアスパラ、長芋の拍子木切り、トマトの下にマカロニサラダまでが埋もれております。これは非常にリーズナブルな一品と言えるでしょう。
 Rちゃんも掛け付けて3人揃ったところで乾杯。そしてこの日最大の山場、メインイベントのかき鍋です。最初見たときはビックリしましたが、これで一人前¥1400。思い切って二人前頼もうとしたらやっちゃんにウチのは多いから一人前で良いと思うよ、と却下されました。なんともまぁ商売っ気が無いというか(笑)。鍋の登場に3人も騒然となりカメラを構えてパチリ。煮ている内に野菜は小さくなり下の方から食べ始めます。と、ここであることに気がつきました、ワタクシも食べ物の好き嫌いの数では人に負けませんが*4、ぽぱいさんも負けず劣らず好き嫌いおばあちゃんの遺言で食べられないものが多いのです。恐る恐る尋ねてみると、やはり牡蠣がダメでした(ヤッチマッター)。それでも他の厚揚げだとかコンニャクをそれとなくとんすいに入れて・・・。大人ですねぇヽ(;´Д`)ノ、今度は気をつけますね、ぽぱいさん。
 煮詰まってしまうので汁を足してもらって、〆のうどんを注文。やっちゃんがあらかた鍋の具を食べ終えていることをチェックし茹でたうどんを持って来てくれました。具が入っていない方がこうした〆のうどんや雑炊というのは仕上がり良く出来るそうです、知らなかったなぁ。
 今回は北極会ということで集まったのにいつしかミにこけんになってしまったので、という訳でもないのですけれど、煮込み¥450*5も注文。やや赤みがかった味噌味でフワ(肺)や白モツも混ざったミックスタイプのモツ煮こみで豆腐も入っています。いつしか看板の電気も消されお客さんも徐々に減って来ましたが、そろそろ閉店時間ということでお開きになりました。3人で再びタクシーに乗って南千住の駅に向かい楽しい夜は大団円を迎えたのでした。

*1:徒歩だと何かハプニングに巻き込まれるのではという危惧を抱いたため

*2:ちなみにここは日本堤1-1です。

*3:正面厨房あたりのお品書きには『゛』が抜け落ちていて『ヂャンボメンチ』ならぬ『チャンボメンチ』になっていました他の所に貼られていたのはキチンと『ヂャンボメンチ』になっていました

*4:自慢できることではない

*5:お店の表記はにこみ