FT38DからFT96Hへ変更してみる

 先日の日曜日に、サブシステムのTweeterをお遊びで換えてみることにしてみました。この時の『換える』は『変える』でも良いような気もするし、『替える』が相応しいような気もするし、『代える』ではマズイのか?という疑問もフト湧いて来ます。『ピッチャー交代』とも言いますし。しかしここでは、暫定的に『換える』にしておきます。どなたか正解を教えて下さいm(_ _)m。
 元々がサブシステムは余ったオーディオ機器を寄せ集めて構成しているものですから、ドーム型のFT38Dの他に、以前使っていたFT96Hというホーン型のTweeterを合わせてみます。パッシブクロスオーバーと言われる、コイル、コンデンサー、抵抗を組み合わせたネットワーク方式では、また最初から組み直さなければなりませんが、2ウェイのシステムながら、マルチアンプのシステムを採用しているので、ユニットを差し替えるだけで、あとはチャンネルデバイダーでの設定を変えて対応していけます。今までのFT38Dの能率は92dB、FT96Hは100dBですから、その差は8dB、ウーファーユニットの『ART 4LL 04』は85dBですからその差は実に15dB。自作SP界のカリスマ的存在である故長岡鉄男氏によれば、『12dB以上もアッテネーションが必要というのは既にユニットの選定が誤っていると思うべきだ』とのことです。

 ちなみに、これがウーファー(ART 4LL 04)用のデジタルアンプ『Marantz DA55』でのボリューム位置。Minからひと目盛上げただけです。Tweeter用のアンプは下のヤマハのB-4ですがこれは表にボリュームがないので裏に回って見ましょう。




 これがB-4の裏側にあるボリュームの位置。接続を外さずに横着しての撮影でしたので、かなり見辛いですが、おおよそ目盛で2番目です。裏側なので掃除が行き届かずにキチャナイですね。




 差し替え後の写真。FT38Dの頃の写真はこちら。今回のFT96Hの方が遥かに小型だし、見た目的にはこちらの方がスマートに見えて相性が良いかも。黒フレーム同士で締まって見えるという利点もあるし。ドーム型とホーン方ではかなり音の性質は違いますが、どうなるでしょうか。
 ポンと置き、ではもちろん繋がるはずもないとは思いつつも、出てきた音には驚きました。全く以って酷い音でした。そりゃそうです、能率が8dBも違うというと、小学生が高校生のお兄ちゃんとケンカするようなものです。しかしとはいうものの、嫌になったらまたすぐ元に戻してしまいたいという、逃げ道を作るためにパワーアンプの設定は弄りたくないので、チャンネルデバイダーだけでの調整にします。これでダメならアンプ側での調整も仕方がないのですが。

 高域側の出力ゲインは−5dBでしたが、先述した通りにユニットの能率差から更に8dB下げて丁度能率が揃います。しかしながら、能率だけでは上手くいかないのがオーディオの難しさであり面白さでもあります。Max−15dBまで下げられるのでギリギリまで下げてみて試行錯誤してその日は−14dBに設定し、今日は更に−13dBに変更です。
 グラフの通り、FT38Dの頃はクロスオーバー周波数は1.98KHzだったのを聴感で決めて、4.98KHzに引き上げました。ちなみにFT96Hの特性としては

  • 再生周波数帯域………4kHz〜33kHz
  • 出力音圧レベル………100dB
  • 推奨クロスオーバー…8.0kHz以上

 となっており、5kHzというのはやや低い設定ですが、聴き比べながら極端に上に引っ張るとやはり音がハイ上がりな浮ついた音になり、逆に下げていくと重たい暗い音に変化します。ということで決定したのが4.98KHzという値です。詳しくもう少しこの辺りのレンジで較べるとより良いのかもしれません。
 実際これで数日聴いていますが、やはりホーン型ならではの切り込んでくるような高域、シンバルの切れ味が好みに合います。メインもホーン型なので馴染んでいるとも言えますが。ドーム型も暫らく振りにこうしてこの数ヶ月間聴き込んできましたが、耳に馴染みやすい、BGMなどには聴き触りの良いおとで楽しませてくれるようです。ここら辺はもう個人の好みによりますね。