末広会商店街を歩く

ふじいち@末広会商店街

 神業的な駐車を見てから、目当ての立ち食いそば屋さんで軽めの、そして遅い昼食。『本格江戸前蕎麦がこのお値段で』、のキャッチフレーズほどではないですがまぁそれでも空腹は紛らせることが出来ます。
 停めてあった自転車に戻り、キコキコとこぎ出します、何せ暇なもので(恥)。北の方面へと裏路地を進んでいると、不意に見知らぬ通りに出ました。商店が幾つかあるものの、近くの鳥越の『おかず横丁』や『佐竹商店街』ほどでもありません。

 お店が密集した商店街も歩くのは楽しいものですが、ここは何と言うのでしょう、実に味わい深い趣があるのです。ひと通り進んで佐竹商店街のアーケードまで辿り着いてから、少しずつ戻りながら写真を撮ることに決めました。

 『西郷醫院』と壁面に掲げられた建物。現在でも開業されているのでしょうか?Googleのマップで検索しても医院・病院では表示されませんでしたが。門扉のようなこの柱はシンプルながら風格があります。右隣りの銅板葺きの御宅の風情も良いものですね。

 こちらも同じく銅板葺きの御宅ですが、残念ながら味気ないサイディングによって大半が覆われています。ただこのサイディングも住んでいる方が暖かく過ごせるのなら、他人がとやかく言うことではないのですけれども。
 『銅板葺き』については調べて見ますと

昨日は庇の銅板葺きを行いました。
葺き上がったばかりの銅板は真新しい10円玉の色。赤橙色に輝いています。
時間が経つと酸化により輝きを失って黒っぽくなってきます。
これも10円玉でよくご存知だと思います。
きれいに緑青(ろくしょう)が全体を覆うのは20年以上かかるみたいで、
また大気汚染が激しいところでは緑青を吹かないことがあるみたいです。

緑青は銅板の表面に出来た酸化皮膜なんです。
当然考えることは、人工的に酸化させて緑青を吹かせることです。
建物竣工時に緑青が吹いた状態にしちゃうんですね。

逆の場合もあります。
真新しい10円玉の輝きを維持したい場合もあるみたいなんです。
これは表面に保護皮膜を施して酸化を防ごうとするものです。
*『大工さんが木造住宅作ってるよ。』というブログの記事からの引用です


 途中で表示のあった末広会商店街の文字があり、ここでこの商店街の名前が判明しました(嬉)。丁度陽が傾いた時刻ですので、レンズフードの持ち合わせがないサブカメラではキツいようです。角度を計算しながら出来るだけ無駄な日光が入り込まないようにしましょう。

 アメ横でも見掛けますが、鰹節の専門店がこちらの商店街にもありました。安藤鰹節店さんだそうです。店頭には人形のお婆ちゃんがお店の宣伝に、本物のお店の方が商品整理に余念なく立ち動いていました。

 この商店街を歩いて(正確には自転車に乗ってですが)いると、何だか都心に近いとは思えないほどの下町風情溢れる街の雰囲気に心和みます。全然知らなかったのですが、これならJRの山手線から近い割に住みやすそうな街です。この間更新したばかりなので引越しは出来ませんが、次回の更新の際には最有力候補かもしれませんね。

 藤市さんという食料品店の店先にて。カマスかなにかの干物が広げられて販売されていて、こんな風景は昔なら極当たり前の風景だったのでしょうが。カメラを構えているとご近所の奥さんが買い物に来たのか、やや不審げな視線を送ってきました(焦)。ここら辺でこの『末広会商店街』は昭和通りに近くなり目ぼしいところは楽しませてもらったので、もう少し北へと向かいます。

 極当たり前といえば、こちらの様な街の中華料理屋さん、今では貴重になってしまいましたね。今流行りのラーメンを食べた後に、やはりこうしたお店の昔ながらの中華そばとも言うべきラーメンが恋しくなるのは何故でしょうか。

 よくコメントを下さるItopさんがおススメしてくれたガンクラというお好み焼き屋さんはこちらのことでしょうか?実はそれほど遠くないところにももう一軒本店があり、こちらは支店になるようです。くら島というお店も非常に惹かれます。

 バイクショップの前にて。組み立て中なのか、このように搬送され来るものなのか、骨組みの状態でカウルなしなので何というバイクの機種なのか、門外漢のワタクシには判りません。あ、バイクには乗っていましたが、バイク自体には全く興味がなかったのです。

 いつしか、上野のコリアンタウンに辿り着きました。何度か来たことはありますが、一人で飲むより何人か複数で訪れた方が良さそうなお店が多いようです。ふらりと入るのではなく予約付きで。レバ刺しで美味しいと噂されるお店がこの中にありますが、そんな訳で予約無しでは入れませんでした(涙)。

 昭和通りに出ると、通りの向こうに『長番鳥』というお店がありました。いや、これは『鳥番長』でしょうね、レトロチックに右から読んで。蒲田・大森では豚番長さんがありましたが、『鳥番長』さんは初めてです。出来たばかりなのか、知りませんでしたが今度行って見ることにしましょう。