四国・九州ぶらり旅その11〜最終章〜

 3/10、12621.1Kmから。朝から気持ち良く晴れ、余りその気にはなっていなくても、折角ですから博多の『長浜ラーメン』を。港の近くの一部が長浜と呼ばれるらしく、『長浜』と書かれている信号を目印に、右に曲がりキョロキョロ。港近くなら営業時間も早いだろうとあたりをつけてきて正解。でも何処が良いのかは判らないので、そのまま進むと車がそこそこ止まっているお店に。ナンバーを見ても地元ナンバーで、タクシーも止めてあり決定。ここなら観光客目当てと言う事はないでしょう(前日の情報から、中州の屋台は観光客が行くもので地元の人間は行かないとのこと。札幌でもラーメン横丁には地元の人は行かないです)。券売機で買って中に入ると60%程の混み具合。無愛想なアルバイト達がぶっきら棒に、そしてダルそうにしています。間も無く運ばれて来ます。紅ショウガをかけてコショウを。かけ方が汚くてスミマセン。味は、値段からすると全く問題なし。前夜、そして前回食べた所よりはずっとらしさもありつつ思ったほど癖が強くなくて食べやすいです。実を言うと巡り巡って長崎、熊本、鹿児島でも食べる事となったのですが、いずれもペケ。博多はそこそこで、あとは好みの問題と言うぐらいのお店ばかり出会いました。でもトンコツは本当は久留米が発祥の地だとか(?)。
 少しお土産になりそうなものをと宿の近くにあった『たべごろ百旬館』というスーパーに入ってみます。なかなか品揃えが豊富で、こういうところが好きなワタクシはジックリ見たら2・3時間は直ぐ経ってしまいそうです。(その代わり不審者扱いでしょうね。)醤油のコーナーで、そばに居た店員のオバちゃんに写真のことを言うと店長を呼んで来てくれました。怪訝そうな店長に旅の者で、地元ならではの食材に興味があり写真を取らせて欲しいと、説明しました。するとそういう関係の方ですか?と聞かれました。普通醤油の写真なんか撮らないですものね。もし良かったら魚もと交渉し店長立会いの下で一枚だけ。そして近くの柳橋連合市場へ。こちらは気さくに写真を撮らせてくれました。クエ(アラともいう)という魚です。写っていませんが傍に1m程の鰆(さわら)も。鮮度は抜群の市場でした。
 朝からチョッとコッテリしつつ、バイクは小倉方面に。今日で九州とはお別れです。さりとて、見たいところも無くするすると昼には小倉に着いてしまいました。というのも、今夜19:10のフェリーで新門司から東京へ帰るつもりなので、早く着き過ぎてもかえって暇つぶしに困るのです。
 小倉城の近くに複合商業施設があり、そこで日向ぼっこしながらお茶を。それでも流石に一時間以上だと飽きてきて、古本屋で沢木耕太郎の『深夜特急』のVol.5・6深夜特急5?トルコ・ギリシャ・地中海? (新潮文庫)を買い新門司港へ。途中スーパーで弁当二食分とお茶を。
 港に着きチケットを買い、また時間潰し。たまたま一緒になった方がワタクシの足立ナンバーを見て話し掛けてきたオジサンとしばらく話をします。大分から来ているそうで、仕事の長期出張でビッグスクーターで千葉の長浦と言うところに行くとのことでした。乗船するまで一時間程話し、乗船しても何となく一緒のスペースへ。一番安い二等です。34時間の長旅で、皆思い思いの過ごし方で時間を過ごします。出航すると何となく良い時間ですから、自然とビールを開け、晩酌が始まります。オガワさんというその方は家から弁当やその他色々な食べ物を持ってきていて、船内の暖かさで悪くなるからと勧めてくれました。色々とご馳走様でした。
 22:00消灯。全然知りませんでしたが、夜はずうっと揺れていたそうです。
 翌日9:30ごろ一度徳島港へ寄り、降りる人乗って来る人、荷物の積み下ろしが有り、11:30に再び出発。外海で揺れる船内にも拘らず、小倉で買った『深夜特急深夜特急6?南ヨーロッパ・ロンドン? (新潮文庫)を夕方には読み終える。船酔いは全く無く、ただ暇なだけ。食料も無くなり、夕飯は船内の食堂で。高かったけど量的にはかなりあり、それほど悪くは無い印象。その代わり酒が飲めなくなりましたが。
 翌朝、3/12。5:40に有明に到着するとのことで、4時位から目を覚まし始める乗客達で騒がしくなる。ほぼ予定通り接岸。家に到着し12746.3Km。
 総走行距離4470.5Kmでした。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 〜雑感〜
 ・《瀬浪》号は高速走行には向かないので、帰りはフェリーを使いましたが、こんな旅もありかと。
 高速代 門司IC〜東京IC    1035Km  ¥16,600
 高速時平均燃費24Km/Lで1035Kmは約五回給油    約¥ 6,000
 一日で走るのは無理なので、もし一泊したとして   ¥ 5,000
  計  \ 27,600

 オーシャン東九フェリー              \ 20,960
 それより何より、身体が楽です^^)。
 ・四国のうどんはと言うか、ダシはイリコが決め手。東京の讃岐うどん店のダシは全く及ばない。(あの値段でと言う事ですが。)関西のうどんは、淡路でしか食べていないのでコメントは出来ませんが、九州では何度か食べました(小倉X2、熊本、宮崎など)が、評価できるところは無かったでした。
 ・九州は?と言うとポン酢の文化と言う感じがしました。もちろん、食文化に限ってですが。鳥のタタキ(博多)、豚足のタレ(八代)、焼き鳥屋での突き出しのキャベツ(博多)のタレのベース。そして驚いたのは、長崎での餃子屋で、餃子のタレということでポン酢を。そこにラー油を入れて。でも関東でもお馴染みのミツカンの味ではないような気が致しました。
 ・立ち飲み屋は、全国的に広まりつつある。
 ・名物だからと言って、高いお金を出して良いものか、良く考えた方が良い場合もある。
 ・全国的にTVの普及の為か、あまり方言が強くない気がした。関東からするとイントネーションの部分で、やや違いはあるものの、スーパーやホテルなどでは、殆んど標準語。チョッと味気ない気がした。特に若年層はその傾向が強い。一方、仲間内ではコテコテの方言が飛び出し、ソッチの会話の方が楽しい感じがした。余所者はすぐ見破られる?しかし、飲み屋でオッサン達と話すと、もう方言炸裂!長崎の『たたんばぁ』と言うところで出会った気の良いオジサンは、時々丸出しで、酔うと全く判らなくなり、でも地元の方々は普通に会話していた。
 ・東京に息子が居たり、自分が若い頃に居た人は気さくに話してくれた。道後温泉では草加から来た夫婦連れの旦那さんがバイクを見て驚いていた。
 ・道が判らず聞いても、大都市圏では通行人はあてにならない。働きに来ていたり、たまたま居合わせていて、その地の事を知らない場合が多い。こんな時は、郵便局員、そして警官がGood!普段は会いたくないけど。