醤油とみりんの比率

 先週のことですが、NHKの『きょうの料理』を見ていると、『京都 菊乃井』の村田氏が講師として招かれていました。料理の基本として調味料の比率を判りやすく・覚えやすく解説されていたのは大変参考になりました。自分のための備忘録としても、興味のある方々のためにもここに記しておこうと思います。
●醤油と味醂は1:1で。
 これはもう自分の中では基本中の基本です。醤油もみりんも目分量で適当に入れてしまうと、何だか塩分が物足りなかったり、甘すぎたりしてしまうことがしばしば。少し醤油を足してみて、今度は砂糖を入れて甘みを追加して、とやっているうちに必要な分量をオーバーしてしまうくらいなら、最初から計量して醤油とみりんを1:1の割合にした方が結果的に早いです。
 但し、各御家庭で味の好みがあると思うので、一度この割合で試したあとに、もう少し甘い方が、とか辛い方がと思うなら、適宜砂糖をひとつまみなり、塩をひとつまみ加えるなりすれば良いと思います。もう一つ、菊乃井さんは料亭ですから当然のことながら、みりんの代用品の『みりん風調味料』などは取り上げていませんし、醤油も濃口・うす口の使い分けの他にも、各地方独特の甘めの醤油なんかも各御家庭で常備されていれば、そちらを使われることと思いますけれど、あくまでも、基本の醤油として濃口・うす口の醤油を前提とした解説でございました。そこら辺は各自醤油を確認してから、味の確認をされるとヨロシイかと。
●三杯酢の比率
 お酢:醤油(うす口):みりん=1:1:1
 これも簡単な比率ですね、これが本来の三杯酢の作り方の割合。でも近年先程も述べた通り、酒税法の関係でみりんよりも『みりん風調味料』の方がより安いということで好まれているようなので、みりんを常備していない家庭も多そうです。ということで、三杯酢をWikipediaで調べると、

盃などで酢、醤油、みりんを一杯ずつ、計三杯量って調合した為、三杯酢と名付けられた。現在ではみりんの代わりに甘みとして砂糖を用いることが多い。名前の由来どおりならば、同量ずつ混ぜる事になるが、今日においては、一般的に酢3:醤油1:砂糖2の割合で合わせる。

 とあります。ということで、村田氏は本来の作り方を尊重されています。しかしチョッと気になったのは、みりんはそのまま合わせていたけれど、アルコールは飛ばすのかしなくてOKなのか?ということ。もちろんワタクシは酒飲みですから気にしないですけれど、子供に出したりアルコールがダメな人には?と。大体みりんはアルコール度数として、15度程度含まれているので、3倍に薄めることになるとして5%のアルコールが含まれるってことには・・・?
●味噌汁の味噌と出汁の割合
 味噌:出汁=1:15
 具体的に挙げられていたのが、味噌20gに対して、お出汁が300ml。味噌は一日目(家庭の朝食)が米麹の味噌、二日目(おもてなしの献立)が八丁味噌となっていましたが、種類は関係なさそうでした。いつも味噌汁の味が決まらなくて困っている人は、これを参考に一度作って試されるとよろしいかと思います。
 但し、クドいようですがあくまでも天然の出汁ということで、古来の出汁を使った場合であって、近年主流の顆粒だしを使用すると塩分が含まれているものが多いようなので、そこは調整が必要ですね。