塩麹作りに挑戦

塩麹なるもの、いかに?

 ワタクシも色々な自家製のものを作ってきましたが、作り方をウェブで調べていて出会ったサイトの中に、『私的標本』というサイトがあります。様々なカテゴリーの記事があり、釣り、アウトドア、おでかけ、料理レシピ等ワタクシの好きなジャンルの記事が目白押し、その中でも料理ではワタクシの遥か頭上を越えるようなものにも挑戦されていたりします。以前は世界でも最強クラスにクサイ料理として名高い韓国料理の『ホンオフェ(エイの発酵食品)』を作ったり、沖縄料理の『豆腐よう(豆腐餻、唐芙蓉とも)』を自作したりと驚かされることの多いサイトです。
 その最近の記事で『塩麹』なるものを取り上げていて、これを読んでみるとかなりシンプルながらも心惹かれる発酵食品・調味料であることが判りました。そもそもこのサイトの『玉置豊』氏もとあるブロガーさん(あぶかもさん)から教わったとのことですので、レシピを引用してみますと

 蓋つきの適当な入れ物に米麹1キロ、塩300グラム、そしてヒタヒタになるくらいの水を入れてよくかき混ぜる。材料がシンプルなので、どれもなるべくいいものを使うのが、おいしく作るコツだそうだ。
蓋をして日陰で常温保存し、毎日軽く混ぜて、麹が吸った分の水を足しながら、ヒタヒタの水位をキープ。
一週間くらいすると、ゴツゴツしていた米麹がお粥のようにとろけてきて、熟したバナナのような甘い香りがしてくる。なんとこれで塩麹作りは完了。カイワレ大根の栽培くらい簡単だ。

とあり、これならば糠床を作るよりも簡単です。

 丁度そろそろ自家製味噌を仕込もうと麹も手持ちでありましたが、試しに作るには1Kgの米麹を消費するには少々痛い出費ですし、また御徒町まで買いに出掛けるのも億劫なので、錦糸町で入手できる小さいパックの米麹200gを買って来ました。そこから分量を割り出し、米麹200gに対して、塩60g、あとは水だけ。これはミネラルウォーター(南アルプスの天然水)を使用しました。ザッと記事を読んだだけでしたので、毎日混ぜることもなく放置して置きましたが、ほぼ一週間で微かな発酵臭が漂う塩麹が出来ました。

 ほぼ忘れ掛けてきた頃でしたが何とか思い出して、仕事帰りにスーパーで適当な魚の切り身を買って来ることに成功。年末から正月に掛けての静岡・焼津方面への旅で初めて食べた『さばこうじ』というのが実に美味で、これがもしかしてこの塩麹漬けなのではないかと推測し、今回は鯖を主役に抜擢し脇を春が旬のサワラ(鰆という文字ににも春が入っているぐらい)が固めるという豪華な布陣。っていうかただ単に鯖の方が安く、サワラの方が安いというだけなのですが(苦)。出来上がった塩麹を密閉容器に軽く敷いて、そこに鯖、鰆の切り身を置いて、塩麹を少し塗りたくってまた切り身を置くというやり方でいつしか密閉容器は一杯、蓋が閉まらなくなってしまい、これは容器の容量見積もり間違い(恥)。仕方がないのでラップをして受けのバットを下にあてがって冷蔵庫へ。

 これが二日ほど経って先程冷蔵庫から出してみたもの。上の写真はキッチンの照明で、これは部屋の照明なのでやや色味が変わりましたが、同じカメラで撮りました。塩麹自体は白く変色した訳ではありません。切り身自体は、塩分の脱水作用でやや締まった感じになり、表面上は白っぽくなっています。今夜はこれから飲みに行く約束があるので実食できませんが、明日焼いて食べてみようかと思っております。
 参考にさせて頂いたサイトでは野菜類よりも肉・魚などの方があうとの事で、鶏肉や自家製の干物にあわせていました。
【追記】
 んでもって、実際焼いて食べてみました。これは一種独特の風味があってとても美味ですね。鯖は格安品のものでしたが、脂が乗っていてそこに柔らかな丸みのある塩味が効いています。対して鰆は非常に上品でサッパリとしていました。どちらも甲乙つけ難い出来でした。他の魚も色々と試してみたいものです。おススメ!