久し振りのベーコン作り

ゴルゴンゾーラチーズと自家製ベーコン

 飲み歩きの記事が立て続けに続いていたので、埋もれてしまっていたネタ。どうにも忘れない内に、とそちらを優先していたら、すっかりこちらを忘れてしまうところでした。少し前に作ったもので、久し振りに自家製のベーコンを作りました^^v。
 今回は肉(豚ばら肉)を購入してきてから、約十日間塩漬けにしました。塩と砂糖、ローズマリー、タイム、粒胡椒を粗挽きにしたものをボウルに入れてかき混ぜてそこに肉を二つドボンと投入。ソミュール液を作って漬け込むやり方はまだ試したことがありません。肉を二つというのは、どうせ作るなら同じ手間だし、燻製チップに火をつけて燻らして出る煙も同じなので目一杯燻製器に入る量を、と思ったからなのです。トータルで800gほどです。密閉容器に肉を入れてビニール袋に二重にくるんで*1毎日転地換えをします。塩分と糖分で肉から余計な水分がしみ出して、肉が締まります。
 十日後、冷蔵庫から取り出し一晩極薄い塩水に漬けて塩抜きをします。寝る前に面倒だと思いつつも布団の中で思い出し、飛び起きて塩水を作っているワタクシは物好きですね(^^;)。というのも塩抜きは流水で、という人もいますが水がもったいないのと、エコという観点からワタクシは薄い塩水で塩抜きをします。一晩経ったものを、真ん中から二つに切ってその辺りを小さく切ったものをフライパンで焼いて味見。スパイスが良く利いております。まだ塩気が強いようでしたので、もう少々塩抜きをします。トータルで、11時間ほどでしたでしょうか。もちろん個体差はあるのであくまでも『今回は』ですが。いつも干物を作る時に使っている干し籠に入れて2時間ほど外気に当てて風干し。お肉も塩漬けにされて、水攻めからこんどは寒風の中放り出されてお気の毒です。今回はその間に冷蔵庫内で余っていた玉子を茹でて塩、薄口醤油で作った液に漬けておきました。
 写真の肉が上段、左右不自然な隙間があるのはその玉子を後から入れようと空けてあるためです。風干しの終わった肉を網の棚板に載せて玉子をセッティングすると、いよいよ燻煙を焚き始めます。今回は手持ちのチップ(圧縮型の棒タイプ)が以前使ったものを取って置いて湿気ないようにしておいたのですけれども、火の着きが非常に悪くかなり手こずりました。ガスレンジの火で直接炙ったりしてもなかなか着火せずに最終的にはこんなものを使いました。

 少し前にホームセンターをうろついていて見つけたお買い得品。SOTOというメーカーのトーチ(ガスバーナーのこと、正式名称はフィールドチャッカーST-418)。以前から欲しかったのですけれどなかなか手を出せずにいたのがもう一つ予備のカセットが付いて¥1,980とお買い得。買っておいたのが役立つ時が来ました。初めて使うので取説をよく読んでプレヒートを行って、いざスモークチップに着火。いやぁこれは便利なものですね、最初から使えば良かったです。玉子だけは一時間程で取り出し、肉だけを3時間ほどスモーク。

 今回はガスレンジの上にスモーカーを置いて換気扇を回しっぱなしでスモークしたのですけれども、前回までは『70℃前後で3時間』スモークするために七輪に炭を熾しその上でスモークをしていました。しかしながらこの方法だと、肉から滴り落ちる脂に火がついて煙も凄いことになるし終わった後の片付けが大変。
 ということで今回はこのような低温(画像では35℃ぐらいですけれど終わり頃に見たら40℃に上がってました)でスモークすることにしました。
 燻製には大きく分けると温燻法と冷燻法とがあり(もう一つ熱燻というのもあるそうですが)

  • 温燻:摂氏30〜60度ほどの煙でいぶす
  • 冷燻:摂氏15〜30度ほどの煙でいぶす

この温燻の低めということになりますね。

 このままですと保存性が低いので、鍋にお湯を沸かし、ビニール袋でくるんで(三重)ボイルしました。正確に言うと30分ほどボイルし、浮かび上がる肉を蓋で押さえつけて30分ほど放置しておきました。これで充分に火が通ったはずです。暫らくしてビニール袋から取り出すと水は浸水していなかったものの逆に肉から滲み出した液体(肉汁)の方が予想よりも遥かに多かったです。キッチンペーパーで拭いて冷ました後、冷蔵庫に一晩。スモークしたばかりですといがらっぽくて美味しくないそうです。
 今回は慎重に塩抜きをしたお陰で塩分も丁度良く仕上がりました^^v。

 さて全ては使い切れないので半分は冷凍し、一つはいつもお世話になっているバーに持っていておすそ分け。もう一つはパスタにして食べました。
 ゴルゴンゾーラチーズと自家製ベーコンのクリームパスタ。好みによりますけれども生クリームで作ると重くなってしまうので、牛乳と半々で混ぜると良いようです。今回はそんなことをしても使い切れない恐れがあるので、牛乳だけ。ワタクシは牛乳が元々嫌いですし飲み切れないので1Lを買うことはありません。一番小さいパックにします。オリーブオイルでベーコンを炒め、軽く焼き目が付いたところで牛乳を注ぎいれ煮立ったところでゴルゴンゾーラチーズを投入。もちろんブルーチーズでもOK。そのままでは食べられませんがこうすると食べられます。ワタクシは変な嗅覚なのか、納豆だけは全くダメでクサヤは大好き、ブルーチーズもとてもじゃないけど良い匂いだとは思えないんですが、このレシピならいけます。煮ていると自然とチーズは溶けてしまいます。クリームっぽくなるまで煮詰めます。味見をして塩で微調整。ベーコンからもチーズからも塩分が溶け出すので殆んど要らないでしょうが。
 写真ではベーコンが多過ぎますが使い切らなくてはならない事情があったためで、本来はこの半分程で充分でしょう。

*1:密閉容器とはいえ隙間から液が漏れることが多いため