干し大根を使ってハリハリ漬け作り

 冬の間は魚の干物を作ったり大根を干してみたりと色々楽しめるのですが、夏場は干している間に熱にやられたりするので、よほどの条件が整わないと自家製で何かを干したりということは出来ません。実際海近くの干物屋さんは海風(潮風)に当てているからハエがつかないだとか、強い日差しに恵まれているから出来るのであって、東京のこの辺りのベランダでやろうというのは土台無理な話。魚の干物は秋までのしばし我慢と行きます。少々寂しい思いをしていたのですが、先日近所のスーパーでこんなものを見つけました。

 宮崎といえば例の知事になってからかなり売り込みに意欲的になりまして、ワタクシが土曜の朝に見ている『旅サラダ』という番組内でも宮崎特産の干したタクアン漬けのCMを見掛けるようになりました。また店頭ではその知事のイラスト入りの切り干し大根のパッケージを見掛けることも稀ではありません。そんな切り干し大根の棚(っつうか乾物のコーナーね)に一緒に並んでいたのがこちらの割り干し大根の袋。一袋40g入りで¥178だったでしょうか。自分で作ると3Lほどの大根一本(安い時で¥130ほどでしょうか)から100gほどしか作れませんので、原価的には¥50ほど、手間を考えるともうこれはかなりの良心的なお値段だと思います。もちろん個人ではなく商品として売るために作るのですから原材料大根は半値以下で仕入れたとしても、大根を洗って、カットして、それを干すために広げて、と考えるとこれはむしろ儲かるんかいな?と心配になるぐらいですね。

 値段もさることながら気に入ったのがこの『着色料、保存料、漂白剤等一切しようしておりません』のフレーズ。同じ乾物のカンピョウなんかは妙に白いものが合ったりしたら漂白されているとの事です。また煮干しなんかは元々が保存性を高めるのに作られているのに保存料として酸化防止剤のビタミンEを添加しているものがあったりするので、そこら辺は表示を見ればわかるし、使っていないものは必要以上に無添加を売りにしていたりで興味深いものです。
 要するにこの表示を信じる限りただの大根を切って干しただけというシンプルなものです。


 先日初めて買って作ったハリハリ漬けがとても美味しかったので、早速もう2パック買ってきました(喜)。ハリハリ漬けは市販もされていますが、これがまた結構いろんな添加物が入っております。
一例として

  • 原材料名:干し大根、漬け原材料[しょうゆ、糖類(果糖、ぶどう糖液糖、砂糖)アミノ酸液、醸造酢、食塩、発酵調味料、たん白加水分解物、香辛料] (原材料の一部に小麦・大豆を含む)

これは京都の漬物屋さんでまだ良心的な方。
業務用だとこんな感じです。

 それならばと、自分で作ってみましょう。ハリハリ漬けで検索しても、いっぱい出てきます。
 ワタクシが参考にしたのは

・つけ汁
酢 大さじ3
しょうゆ 大さじ2
酒 大さじ1と1/2
上白糖 大さじ1と1/2

というレシピ、これなら簡単ですね。もちろん使う割り干し大根の量で加減しなければなりませんが。洗ってから少し水に浸して戻した割り干し大根をギュッと絞り、漬け汁に投入し一日ほどで味が馴染みます。追加したのは鷹の爪一本(種は取り除いて)。乾燥しているので種を取り除く過程でバラバラとなります。細かい方が味が染みやすいです。あと刻み昆布を少々。一応レシピ通りに混ぜて味を見て調整すれば良いと思います。実際醤油は薄口醤油で計りましたら、やや物足りなさがありましたので、濃口を小さじ1程度追加、砂糖もプラスしました。
 パリポリと小気味良い音を立てて歯触り良く仕上がってサッパリと頂けます。簡単ですのでおススメです。尚、保存期間は冷蔵庫で一週間程度とするのが良さそうです、もちろん直箸無しでね。