自家製切り干し大根とたくあんの顛末

初☆自家製たくあんとぬか漬けのきゅう

 以前大根を干す日々と題して、大根を様々なスタイルで干していることはお伝えしました。その切り干し大根は冷凍して保存したままでしたが、先日炊いたのでそのレポを。
 割り干し大根とは違い、干すのにそれほどの時間も手間も掛からずに干し上がりました。密閉容器から取り出した切り干し大根を水で洗い流して*1しばらくそのまま放置。通常はしばらく水に浸けておいて戻すというのがセオリーだそうですが、以前見た『はなまるマーケット』の料理研究家によると水に浸けて戻すのではなく、洗い流す時の水分で戻した方が風味が勝るとのことで今回はこの手法を採用。
 胡麻油を鍋で温めて、戻した切り干し大根を軽く炒めそこに出汁を投入。今回は前日に作った手打ちうどんの汁(昆布+煮干)が残っていたので、その残りを投入しました。薄口醤油とみりんを足して味を調えて汁がやや煮詰まるぐらいで完成。
 
 うどんの出汁は関西風で作っていたため、色合は薄いものの塩分はしっかり入っています。というより今回はやや濃い目の味付けになってしまいました(泣)。こういったものは箸休め的な意味合いが強いので、味付けは薄めの方が良いようです。
 肝心の自家製の切り干し大根自体はどうなのかというと、非常に戻りが早いというのと、戻した切り干しは市販品に較べるとしゃっきりした食感が得られました。市販品がややボソボソした口当たりなのに対してフレッシュな歯ざわりとでも言いましょうか。好みにもよりますけれども、一度試してみる価値はあるかと思いました。ただ難点は、おおよそ一本分の大根(2〜3Lサイズ)を干して切り干しにした場合出来上がりの量は意外なほど少ないのでそのギャップに驚かれるということ。通常スーパーで売っている一袋130〜150gのものよりやや多いぐらいの量しか出来ませんでした。大根が安い時に作るのであれば良いでしょうけれど、手間のことを考えると市販品も決して高いものではないことが判りました。作ることのメリットはシャキッとしたフレッシュさと材料選びから全て把握出来ている安心感ということですね。
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 もう一つ、大根を丸ごと干して作ったたくあん漬けの話。結果から言うとかなり苦戦しました。やはり干し方が甘いようでした。また水分量の把握が肝心だということがつくづく判りました。
(←以前の写真を再掲) 
 どういうことかと言いますと、当初大根の重量を計測して参考サイトの分量から4%の塩と同量の砂糖(数年間余っていた上白糖)を良く混ぜて、樽の中に軽く米糠を敷き、そこに混ぜた塩と砂糖を振り干した大根を置く。そこに再び混ぜた塩と砂糖を振ってターメリック(色付け)を振り掛けて米糠を敷き詰める、を繰り返し、途中鷹の爪や数年前に作って冷蔵庫の片隅にあったチンピ(ミカンの皮を干したもの)で風味付けをしました。入れ終えると上から重石をして数日間置いておきます。
 数日後、水が上がってくるはずだったのですけれども、ちっとも水が上がっている気配がありません。そうです、大根の水分だけでは水分が足りなくて上がるはずもないのです。そこら辺は他のサイトやブログでも調べましたが、水分に関してはあまりきちんとした記述がなされていないのです。葉付き大根の葉っぱを蓋のようにして一緒に漬け込んで、ということも判りましたが、今回は大根本体だけですので、急遽いつも作っている糠漬けの作り足し用の糠床を仕込みまして樽の中に追加しました。

 漬け始めて40日ほど経ったでしょうか、取り出してみることにしました。ニオイはすっかり発酵臭が漂い以前頂いたことがある自家製のたくあんと同じニオイがします。こびり付いた糠を洗い流してみると、上の方、つまり葉に近い方が太いから水分が抜け切っていない為なのか、外側の皮が手で触るとベロリと剥けるようにグズグズの状態。中の芯の方はまだしっかりした感じですが腐っているかのような手触りです。そういったところを取り除いて下の方に行くに従いそこそこ良さそうな漬かり具合になってきました。
 悪そうな部分は思い切って捨てることにして一枚スライスして口に入れて見ると、これがまぁエライしょっぱいので薄い塩水に漬けて塩抜きをしてみました。二時間半ほどだと塩分も抜けるのですが旨味も抜けてしまっているので、二時間ぐらいが良さそうでした。
 元々の水分と塩分量、最適な量を超えて追加した糠の塩分が多かったのでしょう、来年はもう少し適量のレシピを探して再挑戦です。また色付けのつもりで入れたターメリックもまだらになってしまっていたので、糠、塩、砂糖、ターメリックを最初に混ぜ合わせてしまった方が良かったのかも知れません。写真ではほんの少し、黄色が付いているだけです。

*1:干している間の埃や土を洗い流す