今秋の干物作り復活

マグロのづけ、長芋、オクラ和え

 朝晩の気温もだいぶ下がり、クーラーをつけなくても寝苦しくないほどになってきました。こうなると夏の暑い間に我慢しておいた干物作りを今シーズンも再開しました。夜の気温が25℃を超えると腐敗の可能性が増加するので夏場は避けているのです。かといってスーパーで買う気はしないので夏場は干物を食べずにいたのです。
 春先とは違い初秋の今日この頃、やはり新鮮なサンマが安く店頭に並んでおります。他にも定番のアジも買ってサンマ2尾、アジ1尾で先週は作りました。カップ一杯の水にスプーン一杯の塩を溶かしてカップ4杯につきもう一杯塩をプラスというのがパターン(要するに4カップ800mlにバースプーンすり切り5杯)。ここに背開きにして内臓を取ったサンマとアジを漬け込むこと1時間半。大体、夕食の食材と共に買って来るので、捌いて塩水に漬けてその間に夕飯の支度をしてひと段落したところで干しの作業に入るのでここら辺の時間というのは悪く言えば適当。
《追記》
 どうも塩分の薄さが気になったので、実際に家で計ってみました。使用したバースプーンは片側がスプーンになっていてもう片方に物を刺せるようにフォーク状になっていてNBA(Nippon Bartenders Asociation:日本バーテンダー協会発行の本によると1tsp(Tea Spoonful)として計量することとなっております。しかしながら、実際に1tspを水で計量し重量を測ると約3.5g、2tspで7gが表示されました。ワタクシのデジタルスケールはグラム単位なので1tspはおよそ3.5gというように推測されます。ということは3.5mlの容量のようです。
 料理の規定では大さじは15ml、小さじは5mlとなっております。砂糖はこれからすると小さじ1杯では上白糖で3g、グラニュー糖・ざらめで4gとされていますのであながち間違いではないようです。しかし、食塩は5gとなっていて、ワタクシが作った塩水(立て塩:一般に3%程度の塩水)の濃度は、3.5x5(総食塩量)÷(800+17.5)×100=2.14%となり一般的な海水の塩分濃度(3.5%)と比べても低いことが判りました。ワタクシはてっきりバースプーンは10mlだと勘違いして記憶していたことに起因した間違いです。更にいうと、小さじ2杯が大さじ1杯だと思っていました。

 本来は脂の乗り方や肉質によって時間と塩分濃度を変えるといいますが。今回のサンマとアジではほぼ同条件で問題なし。実際食べた感じではそれほど塩分濃度は濃くなかったようです。しかしながら焼き上がってから、醤油をタラリとして食べるのも美味しいのでここら辺の濃さは薄塩の方が正解とも言えます。もっとも薄塩ですと保存性の問題が生じてくるので本来の干物としての保存性を考えるともっと濃い立て塩に漬けるか、漬け込む時間を長くするのが本筋ですが。
 作った干物は冷蔵庫のチルド室で保存するので大抵の場合一度に3枚ほどしか作りません。出来るだけ早く食べるようにして最長でも一週間以内に食べ切るようにしています。
 これは先々週に作ったイカの塩辛。夏場では余りこうしたものは作りませんでしたが、近所のスーパーで良さそうなイカが入っていたので^^。刺身用に切った残りの身とエンペラ、ゲソを軽く塩をして、ワタにもやや強めに塩を振って一晩冷蔵庫に放置。余分な水分を抜いて(臭みも同時に抜ける)、塩をした身とエンペラ、ゲソを食べやすい大きさに切り分け、脱水したワタの中身とを合わせて塩加減を見ながら和えて完了。浅漬かりが好きならそのままでも、大体和えてから半日から一日経つと美味しく頂けます。塩分控えめにして柚子胡椒を加えて風味をつけても良いですね。
 こうして色々なものを自分で作って食べていると、飲み屋さんに行ってもいざ注文する段になって食べたいものが決まらなかったりします。刺身は材料勝負だし、焼き物は家で炭火で焼くことに慣れてしまうと、ガス焼きではあまり食べる気がしないし。結局いつも決まったものや少量作るには手間の掛かり過ぎる(無駄が出やすい)ものをつまみにしていたり。